馬刺しの種類

馬刺しは部位によって種類が分かれていて特有の呼び名があります。
以下では、代表的な馬刺しを解説致します。

【上赤身】
馬刺しといえば赤身をイメージする方が多いと思います。赤身は高タンパク低脂肪といわれますが、栄養価的には牛肉や豚肉と比べてカロリーは約半分。なんと鶏肉とほぼ同等のカロリーです。タンパク質は鶏肉に次ぐ第2位。さらにカルシウムは豚肉や牛肉の2~3倍、鉄分はほうれん草やひじきよりも多く、他のお肉の2~14倍という驚異の栄養価があります。
赤身には「赤身」「上赤身」「特上赤身」のランクがあります。

【特上赤身】
赤身の中でも最高ランクの赤身肉です。赤身には主に外モモなどが使われますが、内モモのやわらかい部位が特上赤身となることが多いです。形も整っておりご家庭でもカットしやすいと思います。また個体差はありますが若干サシが入っていて、やわらかくて甘みのある赤身をお求めの方は特上赤身がおすすめです。

【霜降り】
いわゆる”サシ”が入ったお肉が霜降り肉です。お腹付近の三角バラ系の霜降りと肩ロース系の霜降りがあります。甘くとろけるような感覚が楽しめ、後味がサッパリしているのが特徴です。カットの厚さにもよりますが、繊維の流れと同じ方向(平行)に切ると噛み切れないことがあります。必ず繊維を断ち切るようにカットして下さい。また隠し包丁を入れて繊維を断ち切ることでもおいしくいただけます。

【フタエゴ】
通(ツウ)好みの希少部位です。肩からアバラにかけてあるお肉でコリコリとした食感が特徴の部位。1頭からわずかしか採れないため、熊本県外ではなかなかお目にかかれないかも知れません。フタエゴという名前の由来は二つの脂(エゴ)を指しているといわれています。 

【タテガミ】
タテガミは馬のたてがみの下にあるお肉で一頭から採れる量が非常に少ない希少部位です。白いのでアブラ身のように見えますが、ゼラチン質(コラーゲン)70%で構成される馬にしかない部位です。甘みと歯ごたえが特徴的で、新鮮なものほどコリコリとした食感が楽しめ、馬刺しの中でもタテガミが一番好きというファンも存在します。また別名「こうね」とも呼ばれますが「項根」は首筋のつけ根を指しています。

【馬レバー】
唯一生食OKの馬レバー。馬は生で食べても人に害を及ぼす菌がなく、さらに厚生労働省から-20℃48時間以上の冷凍処理が義務付けられています。冷凍により食中毒のリスクが限りなくゼロとなるので生食OKというわけです。馬レバ刺しはクセや臭みが一切なく濃厚な味わいでお酒がすすむ珍味です。先にゴマ油につけて、塩をお好みで適量つけて食べるのが熊本流。衝撃のおいしさにあっという間に完食間違いなし!

熊本県馬刺し安全安心推進協議会では、厚生労働省が定める規定より「もっと厳しい基準をクリアした熊本の馬刺し」がすぐにわかるよう認証シールを発行しています。